蓄熱式床暖房電力自由化の壁

蓄熱式床暖房の展望

設計中の住宅で蓄熱式床暖房を採用したいと考えていました。
我が家にも導入した床暖房で、先日基礎知識コーナーにも旧HPから記事を移行したばかりなのですが、

2016年の電力自由化によって簡単に勧める事が出来なくなってしまいました。

打ち合わせの際など、蓄熱床暖房の快適性を体感していただいているので、こういった自然で暖かい住まいにしたいという要望なのですが、ランニングコストの試算が大きく崩れてしまって現在はこの方式が100%お施主様の住まい方にあっているかがなかなか判断できないのです。

東京電力料金表
※東京電力HPより 2018年2月現在

その問題の一つは従来あったオール電化契約=電化上手(季節別時間帯別電灯)と深夜電力契約が新規の契約を打ち切っている為。
※2016年3月31日で締め切っているようです。
もしかしたら、自由化によって他の電力会社が同じようなプランを販売しているかもしれませんが、私が探した限りでは見つかりませんでした。

これは、原発の電力が余った深夜の電気を使うという建前で安い電気料金が設定されていた為で、ほぼ原発が止まった現在ではその料金プランを維持するのが難しくなったためと思われます。
以前はひっきりなしに放映されていたオール電化住宅の広告も見なくなりましたよね。

新電力契約の影響で蓄熱式床暖房は?

スマートライフ契約料金
※東京電力HPより 2018年2月現在

現在はスマートライフ契約というのがオール電化契約(電化上手)の代わりになる契約なのですが、

  • 割引時間帯が23~7時→1~6時と短く
  • 電力も12.25円/Kwh→17.46円/Kwhと割高に

なりました。(2018.02現在)
これは深夜電力を利用する暖房方式にとっては痛い改定です。
当然のことながらこの契約では昼間の電気代は割高になるので、メリットどころかデメリットにさえもなりうるのです。

エコキュートや太陽光発電などと併用して積極的に電気の使用時間帯をコントロールしないとうまく使えないという事になります。
非常に悩ましいですよね。
何より、蓄熱出来る時間帯が3時間も短くなったのは大きな痛手です。

結局、設計段階で時間帯別の電気量を容易にコントロールできないので、今回は蓄熱式床暖房を諦め、他の方法で快適性を追求したいと思っています。

ちなみに、電化上手や深夜電力契約を結んでいる住宅は引き続き利用可能です。
新電力契約に切り替えず利用した方がお得という事になると思います。
ただし、一度他の契約に変えてしまうと元に戻せないと思います。
故障時の修理サポートなどが受けられるようになったり、ガスなどと一体利用で全体的に安くなるケースもあるかもしれませんが充分確認したうえで切り替えを行ってください。

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