温泉旅館のような寛ぎの家~Yutori no ie

温泉旅館のような寛ぎの家~Yutori no ie

建築概要

埼玉県春日部近郊の和モダン住宅
大好きをミックスさせた宝石箱のような家

諸データ

建設地: 埼玉県春日部近郊
工事種別: 新築
敷地面積: 175.02㎡
1.st: 86.97㎡
2.nd: 63.22㎡
Total: 150.19㎡
建蔽率: 51.10%<70%
容積率: 85.81%<160%
用途地域: 第一種住居
構造: 木造軸組工法2階建
断熱: 充填断熱工法
※次世代省エネ基準
防火: 防火構造
その他: 低温式床暖房
掘り炬燵
建設費: 3000万円代
※付帯工事設備含

一階平面図

ゆとりの家1階平面図

二階平面図

ゆとりの家2階平面図

スケッチ

ゆとりの家スケッチ

ゆとりの家スケッチ

Portfolio / 竣工写真ピックアップ

 

Concept / コンセプト

旅行が趣味のご夫婦の為の家。
今までは温泉旅館等に安らぎを求めていましたが、ご自宅でもその安らぎを得られるように新築。
焼き物なども集めるのが趣味の為、それらを飾るスペースを確保しつつ、旅先で目にしてきたモチーフを様々取り入れてみました。

Idea&Detail / 家造りのアイデア・設計のポイント

マストアイテムは焼き物の洗面ボール

焼き物の洗面ボール

この建物のキーアイテムはこの洗面ボール。
大坪高明氏という手書きの絵付け職人さんの作品の洗面ボールをどうしても使いたいという要望がありました。
しかし、温泉旅館の宿泊が大好きでそのような雰囲気の家にしてもらいたいという要望とかけ離れたアイテム故にとても悩みました。

そして、どこかにステンドグラスを使いたいという要望もあり、これらを取り入れながらデザインの統一感を出すのはなかなか難しい課題でした。

ステンドグラスとアンティーク洗面台

そこで、洗面所の引き込み戸にステンドグラスを使うことにして、洗面化粧台は作り付けでアンティークな雰囲気に。
バラの絵柄のフェミニンな洗面ボールなのですが、可愛らしくなり過ぎないようにクラシカルな重厚な洗面化粧台と合わせました。
扉の断面模型を作ったり、取手を予め手配して相性を確認しながら作成したので他の空間ともあまり違和感がないようにまとめられたと思っています。

和室前の水屋的手洗い

ゆとりの家和室前手洗

玄関先にもう一つ手洗いが欲しい。
現在の住まいでも廊下に手洗いがありとても便利なのでぜひともお願いしたいという要望でした。
プラン上和室の近くとなるので水屋とまではいかないまでも和のテイストでまとめてみました。

こちらも焼き物の手洗いで、天然素材クロスを貼った吊戸棚と違い棚を設けています。

和風旅館の様に

ゆとりの家押し入れ

温泉旅館に泊まる機会の多いお施主様。
そう、旅行に出かける度に新居へのイマジネーションが広がりやりたいことが増えてしまうそうです。
その一つが網代天井。
本物の網代を貼ることになりました。
また、押し入れの引き戸も格子の効いたデザインに。

ゆとりの家和室

手持ちの時代箪笥とTVボード、書院を一体化にして納めました。
なによりこの和室は借景が最高。
通りからの視線を遮りながら向かいの緑地を堪能できるように窓を設けています。
また、畳の中央は掘り炬燵となっており来客時に和室でも対応できるようにしています。

和風の庇で温泉気分

和風の庇

本当は浴室を檜で作りたかったのですが、予算とメンテナンスの面で諦めることに。
その代わりに庇だけは和風に造り坪庭と合わせて温泉気分を少しだけでも味わえるようにしました。

ベベルサイディング

一方、道路側の壁の一部は南京下見張りを採用したりと、和洋折衷でこれほどにも様々な様式を織り交ぜたのは初めての経験です。
一つのテーマに絞った方が設計は300%楽なんですけどね。なかなか難しいオーダーが多く大変でしたが楽しめました。

大切な絵を家のシンボルに

picture

現場が進む中で、お施主様からこの絵を飾りたいんですがどこがいいでしょう?と見せられたのがこの写真の絵。
一目見ただけでこの絵の存在感に魅せられました。
収納の多い家なので、なかなかベストな飾るスペースが見つからなかったのですが、この絵はきちんと飾る場所を作ってあげたいと思い急遽デザイン変更したのが玄関周りの収納です。

縦長の絵って掛け軸のようなものはよくあると思うのですが、横長の方が一般的ですよね。
玄関周りの壁も横長であれば比較的自然に飾れたのですが、この縦長の絵を違和感なく納めるべく、額縁の為の額を作ることにしました。

大谷石のピクチャーウォール

大谷石で袖壁を造り奥まった所に絵を飾り、間接照明で照らすようにデザインしました。
玄関を開けるとすぐにこのピクチャーウォールが目に飛び込んでくるのです。
ある意味、美術館などよりも贅沢に飾っていると思っています。
実はこの絵、稲が3本の物は由緒正しい家柄の家にも飾られているとか。
同じ作家さんの物の様で金色に輝く稲穂がとても美しいんですよね。

その金色の稲穂の美しさをより引き立たせる為、照明には調光を付け、出来るだけ絞った暗い状態で眺めていただくのが乙です。

しかし、こうやって完成姿を眺めるとやはり玄関て大事だなと思うのです。
暖かさだったり、明るさだったり、お気に入りの絵画や置物であったり。
一歩家に足を踏み入れた時の感じる気持ちがほんと違いますよね。

本当に、完成前に絵画を見せていただけて良かったです。
この絵画あってこその造作家具は間違いなく家の顔で素敵な毎日を迎えられると思っています。

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