もう、無理かもと思っていたのですが滑り込みで上野の森美術館で開催されていた’怖い絵展’に行ってきました。
前回はあまりの行列だったので諦めたのですが、再度平日の早い時間にリベンジしました。
展覧会はやはり激混み。
今回はイヤホンガイドを借りてしっかりと絵の背景を知りながらの絵画鑑賞。
じっくりと時間を掛けて見てきました。
率直の感想としては少しだけ期待はずれ、絵を見るだけでは怖くないけど、背景を知る事で絵画に込められた裏の顔が浮かび上がってゾッとする体験を予想してたんですけど、視覚的にも怖い作品が多く、そういった私の期待はうらぎられてしまいました。
だからといってつまらないという訳ではなく、やはり絵の背景を知る事は見るものに違った感情を抱かせる重要な要素だと実感しました。
絵画の作者の生きた時代の背景や宗教、人種などによって絵の背景や静物一つ一つに意味がって、それらを想像しながら鑑賞するというのも面白いですね。
この展覧会を企画した中野京子氏のインタビューでは、それらの魅力について語っています。
私も、絵画は見て感じるものだという思いも強いのですが、こういった観点での鑑賞は新鮮で面白かったです。
ですが、やはり一方で何も知識なしでもすごいインスピレーションを感じる作品にも出会うのです。
その時の衝撃はおそらく最初に知識として刻み込まれていると半減していたと思うのです。
絵画によらず、彫刻や音楽等芸術作品はコンセプトを語るのが美徳ではないと考えることがあります。
作者の思いを一方的に押し付けるのはナンセンスだという考え方です。
建築においてはコンセプトが語られる作品が多いと思いますが。。。
そういった予備知識なしで、感動を覚える空間こそ素敵だと思うのです。
知識があるからといってその空間の力が変わるわけではないのですが、
そういった空間には知識なくして対峙してみたいものです。。。。
※怖い絵展は12/17で終了しています
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