レオパレス21問題続報
先日投稿したレオパレス21による界壁施工不備問題ですが、もう少し情報が出てきたので追記してみたいと思います。
まず、問題の発覚ですがテレビ東京の「ガイアの夜明け」がきっかけだったみたいですね。
動画配信サイトなどで過去の放送回が見れるので見れる方は見てみるといいのですが・・・
問題の真相は先日私が記述した内容以上にひどそうですね。
意図的に施工されていない&本社の指示による施工or把握していて見過ごしている可能性が高そうですね。
私は断言する立場にはないので、やはり過去回の配信を見ていただくのが良いですが、その放送の内容を端的にまとめるとガイアの夜明けとオーナーが物件調査→界壁がない→役所に確認→建築基準法違反と認定、またレオパレス元?社員は認識&社内で隠蔽、サブリース契約を解除されたオーナーが過去に調査して2012年に通知&裁判で和解したケースもあった。
という内容です。
私はもっと最近の物件の事だと勘違いしていましたが、この当時は第三者機関が検査は行っていないので、行政庁や消防署の検査等が不十分だったという事になりますね。
界壁の施工不備復旧費用は?設計ミス?
レオパレス21が5月31日に発表した報道によると界壁の補修にかかる1枚当たり費用は15万円だという。
本当にそんなに安く施工できるのか?
私はとてもその費用では補修できないと思います。通常は・・・
まず、
①工事中の移転や補償費用
これは、おそらくレオパレスの勘定には含まれていないのだと思いますが、これがかなり問題です。
実は界壁は裏表両側から施工する必要があります。
片側の住居が空室だからといって、そっちから施工すれば終わりというわけにはいきません。
各住戸の天井に穴を開け施工しなければ界壁としての仕様を満たした施工ができないのです。
②天井解体
小屋裏の界壁施工に伴い、材料である石膏ボードをどう運搬するか?
材料を搬入するためにはかなり大きな穴を天井に開ける必要があります。
天井に穴を開け補修しなければならないのですが、仕上げであるクロスの補修も必要で、その際部分補修となるとまだら模様になってしまいます。
③電気配線はどのようになってるか?
小屋裏に配線がむき出しで施工されている場合、界壁をまたぐ事が出来ないのでどうするのか?
ガイアの夜明けの放送を見る限り、そういった配線があり施工方法は考えないといけませんね。
など、いろいろ疑問が浮かびます。
しかし、報道では、切妻屋根の換気ガラリから侵入できていたのでもしもすべての物件が同じように侵入可能であれば入居者の有無にかかわらず施工が出来てしまうのかもしれませんね。
だけれども。。。
実はこの工法が取れること自体が問題なのですよね。
換気ガラリを設ける目的は小屋裏の暖気を排出される目的で、空気が循環されることを前提としているわけです。
あたり前ですが界壁があれば空気は循環できないわけですから、この換気ガラリがあるという事は界壁を施工しない事を前提とした構造だという事です。
施工ミスであることもそうですが、設計自体がおかしいんですよね・・・
でも、その通常では考えられない換気ガラリのおかげで、想像以上に安く補修工事ができるのかもしれません・・・
※しかし、映像で天井の断面を見てみると石膏ボードと天井裏の床ベニアとの間に断熱材あってそこに空間があるように見えたので、小屋裏側だけで施工が完了しない可能が高そうです。そうなるとガイアの夜明けで業者が見積もっていたようなとんでもない額の補修が必要となる事もあり得ますね。
レオパレス21問題・かぼちゃの馬車から始まる不動産事情
このほかにも、別の回のガイアの夜明けでは30年一括借り上げの一方的解約や恫喝等による一方的な借り上げ保証金額の減額などの問題も報じています。
この界壁の施工不備を改善する費用が安く済んだとしても、まだまだ問題が膨らみそうな気がします。
そこで思い出すのがカボチャの馬車問題。
スマートデイズによる借り上げ保証破綻です。
仕組みは違うものの同様に30年一括借り上げなどをうたって賃貸住宅を販売している他の建築会社も様々な問題をはらんでいると私は思っています。
その中で、カボチャの馬車の様に破綻する企業がこれから増えると、こういった同様のグレードの賃貸が大量に市場に放出されるのではないかと思っています。
一括借り上げという保証を失って、入居者を確保したいオーナーが一斉に値下げ合戦を繰り広げる。
というと言い過ぎですが、おそらくそれに似たような悪循環が起きるのではないかと睨んでいます。
また、これからアパート経営をしようとしている方はキチンと収支計画が納得できるものかよ~~~~く考えてみてください。
一括借り上げが行われなかったしてもきちんと賃料が確保できるか?
これは自分でしっかりと調べる必要があります。
特に、収支計画書をビルダー側の営業マンなどが作成した場合はじっくりと精査する必要があると思います。
某コンビニーチェーンの共食いの様な状態と同じで、賃貸住宅は常に居住者の取り合いになります。
その中で、建築する側は常にアパートを建て続けなければ経営は立ち行かなくなるわけです。
新たな顧客の為に、既オーナーのライバル物件を建てるのが建築会社で、それを覚悟の上賃貸経営に挑まなければならないのです。
ですので、収支計画書1枚で容易に判断しない事。
様々な事情をきちんと自分で考え、他と競合しない差別化したアパート経営を考えてみてください。
もしかしたら工事なしで法適合に?新法律制定でミラクルか?
界壁に関し追加記事です。
新たに制定される法律の要綱で、界壁の緩和について書かれていました。
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