無駄なものをそぎ落として自分好みの空間に~9坪ハウス

無駄なものをそぎ落として自分好みの空間に~9坪ハウス

建築概要

東京都荒川区に建つ都市型狭小住宅
建坪が9坪、敷地もミニマムなシンプルで洗練された空間

諸データ

建設地: 東京都荒川区
工事種別: 新築
耐震建て替え
敷地面積: 41.26㎡
1.st: 29.08㎡
2.nd: 29.08㎡
3.rd: 15.83㎡
Total: 71.24㎡
建蔽率: 70.47%<80%
容積率: 172.66%<240%
用途地域: 準工業
構造: 木造軸組工法3階建
断熱: 充填断熱工法
※次世代省エネ基準
防火: 準耐火構造
その他: 耐震建て替え事業
天空率利用
建設費: 1000万円代
一部支給工事有

一階平面図

9坪ハウス1階平面図

二階平面図

9坪ハウス2階平面図

三階平面図

9坪ハウス3階平面図

Portfolio / 竣工写真ピックアップ

 

Concept / コンセプト

ミニマルな生活を心がけている家族の家。
建売では自分たちに必要のない機能が初めから備えられていて無駄という事で、都心の狭小物件で自分好みの家を新築することに。
とにかく無駄を省いて、シンプルで暮らしやすい家を目指しました。
支給品やIKEAの造作等をフル活用してコストを抑えながら面積に負けない空間構成を実現しました。

また、この建物は荒川区の助成制度で設計料の一部と解体費の助成を受けて建築しました。
狭小物件で予算が限られる中でうまくこういった制度を活用できたのはとても幸運です。
この助成制度を利用すれば建築家と理想の家造りができる事が出来ると気づかれて相談がありました。

Idea&Detail / 家造りのアイデア・設計のポイント

広さを感じれる工夫・エントランス

9坪ハウス階段

9坪ハウスの玄関は自転車をそのまま格納できる広々とした土間空間。
面積を無駄にできないので階段部分も玄関の空間に取り込んだデザインとなっています。

[su_tabs][su_tab title=”①廊下と一体の寝室” disabled=”no” anchor=”” url=”” target=”blank” class=””]9坪ハウス玄関
※上のタブで写真を切り替えることができます[/su_tab]
[su_tab title=”②寝室を仕切った場合” disabled=”no” anchor=”” url=”” target=”blank” class=””]9坪ハウス玄関
※上のタブで写真を切り替えることができます[/su_tab]
[/su_tabs]

普段は寝室や洗面所の扉も開け放ち一体の空間として利用します。

ミニマルなリビング

[su_tabs][su_tab title=”①シンプルなリビング” disabled=”no” anchor=”” url=”” target=”blank” class=””]9坪ハウスリビング
※上のタブで写真を切り替えることができます[/su_tab]
[su_tab title=”②シークレットドアに隠れたトイレ” disabled=”no” anchor=”” url=”” target=”blank” class=””]9坪ハウスリビング
※上のタブで写真を切り替えることができます[/su_tab]
[/su_tabs]

リビングはとてもミニマルな造りで必要最低限の物しかありません。
トイレの扉もできるだけ目立たぬようにしたいという事でシークレットドアに。

シークレットドア取っ手はお施主さんが見つけた少し特徴的なものに。
やはり普段から手に触れるものがお気に入りのものだと嬉しいですよね。

始めは、リビングに大きな窓を設けて空を取り込んだプランを提案していたのですが、明るさも必要最低限にしたいという事で(自分の好みの光量にコントロールしやすいように)最小限の窓となっています。

ローコストなキッチン

9坪ハウスキッチン

キッチンもミニマルな造り。
必要最低限の物しか収納できませんが、それで十分だそうです。
※背面収納もあります。

9坪ハウスコンロコンロなど一部に気に入ったデザインの物を採用した他はローコストに徹底して作りました。
魚焼きグリルが必要ないという事で選択の幅が広がります。

ミニマルな洗面所

9坪ハウス洗面

洗面所もとてもシンプルです。
埋め込み式のミラーキャビネットを採用。
カウンターは耳付きの天然木です。

9坪ハウス洗面所

隣の浴室はユニットバスですが、窓の大きいいタイプにしてテラスと一体となった広々とした空間に。
面積とコストを抑えながら最大限のパフォーマンスを引き出すデザインです。

ディテールデザイン

9坪ハウス階段手摺

ミニマルなデザインはディテールが大事。
全てをそぎ落とせばよいというわけではありません。
生活に潤いを与える要素はきちんと残しながらデザインする。
そのバランスがとても難しいのです。

ミニマルなデザインとは必ずしもイコール・ローコストではありません。
実はシンプルに見せるほど手間や工夫が必要になり予算が余分にかかる事も多いのです。
その予算との格闘は最後まで続きました。
どこまで許容できるか?
これは建築家にまかせっきりではいけません。
イメージの共有がとても大事。

ですから家造りの過程はミニマルではいけません・・・
機能や空間を絞り込むからこそ、一つ一つの要素が重要になってきます。
ですから普通の家造り以上に意見を交わすことが必要になると思っています。

PAGE TOP