スープの冷めない隣居二世帯住宅~AkatukiHouse・防火地域の二世帯住宅

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スープの冷めない隣居二世帯住宅~AkatukiHouse・防火地域の二世帯住宅

建築概要

スープの冷めない距離に親子が暮らす隣居二世帯住宅
互いにに完全に独立しながらも、尊重しあえる多世代住宅です

図面

子世帯と親世帯の関係がわかる平面図です。
それぞれクリックして拡大してみてください。

一階平面図

AkatukiHouse1階全体

二階平面図

AkatukiHouse2階全体

AkatukiHouse関連写真

インテリアと調和した住まい
→AkatukiHouse子世帯写真へ

和モダンなリビング
→AkatukiHouse親世帯写真へ

Portfolio / 竣工写真ピックアップ


Concept / コンセプト

建築家の自邸であるAkatuki Houseの竣工写真です。
防火地域という制約の中で
2棟別々の建物で独立しながら共存する都市型二世帯住宅
です。

お互いを尊重し、個々の建物として完全に独立しながらも、緩くつながる工夫を配置計画や外観で実現しました。

Information

親世帯、子世帯個々の建物については個別に記載しているのでそちらをご覧ください。
→子世帯(建築家の自邸)
→親世帯(和モダンの終の棲家
こちらでは全体の計画としての特徴を説明いたします。

Idea&Detail / 家造りのアイデア・設計のポイント

防火地域の制約に立ち向かう

防火地域という制約は木造住宅にとってとても厳しいものです。
3階建て若しくは100㎡を超えると耐火建築物という鉄筋コンクリート並みに燃えない建物(1時間以上)とする必要があり困難になります。※1
その為、普通に二世帯住宅を建築するとその制限にかかってしまうことになります。
※1:その後規制が緩和され木造でも建てられる手法が出来ましたが、コストが約500万~UPするといわれています(2017現在)
ボーリング調査 土質見本
また、地盤もとても悪く、30m以上支持地盤がなく、道路も狭小の為大型の重機が入らないことで鉄筋コンクリート造とした場合に杭の施工などが非常に困難なことが予想されました。

そこで、そもそものコンセプトである
「スープの冷めない距離」の二世帯住宅
を別々の建物で建てながらお互いの関係性を持たせるという手法に切り替えました。

周辺環境を読み解く

AkatukiHouse周辺状況 akatukihouse敷地
南側に14階建てのマンションが建つ悪条件の土地だが、用途堺(アクソメの赤いライン)から先はそのマンションの駐車場となっており今後も高い建物が建たないことが予想できました。
2層式の駐輪場など、住まいから見せたくない要素を視界から除き、奥行きのある空間になるように配置しました。
Akatukihouse外構

一つの庭をそれぞれの庭に

AkatukiHouse既存家屋

Akatukihouse外構
元々建っていた祖父の家の木々は残す事が出来ませんでしたが、庭石の一部は再利用し庭を計画しました。
親世帯には雪見障子を設け、マンションからの視線を遮りつつ庭を眺められるようにしているのですが、足元には蹲やツワブキなどを植え和の雰囲気に。
子世帯からは庭の足元が見えないように窓を設け雑木風の庭を楽しめるようにしています。
一つの庭でも見える方向、位置が違うことで雰囲気が変わって見えるようにし、
お互いのリビングから目線が合わない様に配置
をする事で程よい距離感を演出しています。

季節を感じる庭

Akatukihouse外構 Akatukihouse外構
食べられる実の植栽や季節を感じれる庭木を植えています。
季節の移り変わりで花が大好きな母との会話のきっかけになればと思っています。
これは、少し深く考えすぎかもしれませんが、
母が入院などした時に「ほらジューンベリーの実がなったよ」とか「今はニワフジが綺麗だよ」とかそんな声を掛けて元気づけられたらという思いがあります。

二つの家を一つの家に

Akatukihouse外構
隣居スタイルの二世帯住宅で需要なのはそれぞれの家族の意識も重要だと思います。
できるだけ個々を尊重して全く別の建物になってしまっては意味がありません。
庭の項で視線を合わさない様にと書きましたが、物干し場はお互い顔を合わす様にしています。
生活時間が違うのであまり対面することはないですが、休日などは時々顔を合わしたり、朝の歯磨き時間に母が洗濯を干す時に挨拶したりと接点を残しています。

Akatukihouse外構 Akatukihouse外構

また、子世帯に続く通り庭からは親世帯とちょっとしたやり取りができる小窓を設けています。
お施主さんから頂いたお菓子などを受け渡したり、子供のお守りを頼む時に利用しています。

そして、それぞれの
内装は北欧モダン、和モダンと全く異なる様式ですが、外観は統一し1棟の建物に見えるように工夫
しています。
シンボルツリーを囲み前後ずらした配置はそのまま駐車場と憩いの庭の空間を生み出し、視線をずらす事にも貢献しています。
普段は家一軒の事だけを考えればよいのですが、隣居二世帯は実に複雑で、実際にはさらに法的な制限も重なり設計はとても難しかったです。
ですが、考えつくされたプランだからこそ、お互いのプライバシーを尊重したスープの冷めない距離間の二世帯住宅が完成したと思っています。

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