安価な免振・制震工法・制震テープの紹介

繰り返しの地震に強い制震テープ

東日本大震災から7年が経ち様々な報道などが行われていました。
森友問題やパラリンピックの報道の陰でなんとなく記事の取り扱いが小さかったような気がしますが、やはり震災からしばらく経つと我々建築家やこれから家造りを行うお客さんの中でも「地震対策」の意識が以前より薄れているように思います。

そこで?少しだけ地震対策にちょっと役立ちそうなアイテムを紹介します。

制震テープ

それはこちらの制震テープ。
従来の制震ダンパーや免震構造より容易に安く設置できるのが特色です。

実はこの商品との出会いは8~9年くらい前にさかのぼるのですが・・・
その時は実験データ等は信頼がおけるものだったが、

  • はたして長期的にその効果が持続するのか?
  • 構造用合板などが張られた状態だと、実験ほどの効果が上がらないのではないか?

といった疑問で採用しなかったんですね。

しかし、2016年の熊本地震で震度6強の地震が繰り返し起こり多くの木造住宅が倒壊しました。
今までの建築構造の世界では短期間に繰り返し巨大地震が起きる事をあまり想定していませんでした。

その為、一度目の地震で緩んだ金物や釘が二度目の地震で抜けてしまったりして倒壊した例が報告されています。

制震テープ

この報道を聞いていたころカタログ等を整理していて見つかったのがこの制震テープです。
他のカタログに挟まれつぶれた状態で出てきたのですが、

制震テープ

しっかりと、当時の粘着力はそのまま性能が損なわれることなく見つかったのです。
当初は紫外線の影響や経年劣化でこの粘着力が低下する可能性が高そうと判断したのですが、数年たっても当時の性能が保てていた為、再評価しました。

なぜ?この商品を採用しようと思ったかというと、制震効果もさることながら、釘の保持力にも効果があると思ったからです。
揺れが小さくなることで釘が抜けづらいという事と、この粘着力が釘にも絡みついて引き抜け防止に役立つと考えたからです。

粘弾性体

※Ideal Brain HPより

その制震テープの秘密がこの粘弾性体。
防災科学技術研究所、東京大学、清水建設の3者で共同開発したものです。
高層ビル向けに開発されたものだと強すぎて住宅に不向きだった為、テープ状に加工して効果を高めたそうです。

制震テープの性能やコストについて

制震テープ

この様に透明の板に挟み込んで使用してみると、その粘りを保ったまま動きに追従するのがわかります。

振動エネルギを熱エネルギーに変換して住宅の揺れを軽減させる特徴があるらしいです。

制震テープ実大実験データ

※Ideal Brain HPより

実大実験のデータによると、大地震時の揺れを80%軽減するという事。
実際は構造以外の雑壁などがあるため、軽減率はもう少し落ちると思いますが、かなりの効果が期待できます。
この記事を書くにあたって販売元のHPを確認したら、熊本地震で無傷だった住宅事例が紹介されていました。

こういった新技術はなかな良し悪しが判断つきづらいです。
現に販売開始からだいぶたっているのにこの商品があまり世に知られていないという事実があります。
しかし、私はかなりこの商品に可能性を感じています。

それはなによりも低コストである事。
住宅一軒当たり20~30万円UP程度で採用できます。
住宅の間取りなどに影響受けることなく、途中から採用を決定しても、止めても問題ありません。
この事はとても魅力的です。

もちろん、基本の耐震性能を上げることは重要ですが、あと一歩上の性能を目指したいときにとても有効だと思っています。

制震テープの施工について

制震テープ

制震テープの貼る場所は平面図と立面図をメーカーに渡すとバランスを計算して指示してくれました。
この様に外周部の構造用面材(構造用合板やダイライト等)を貼る前にテープを貼ります。
イメージとしてはくぎを打ち込む位置にはテープを貼るといった感じです。

制震テープ

ただし、全部の個所に貼っていいかといえば建物の硬さのバランスによっては貼らない場所も出てくるので注意が必要です。
この物件では、外周部だけでなく、内部にも一部貼る必要がありました。

制震テープ

工事する側の意見としては、貼り間違えたら容易に外せなくなるので心配だという話と、内部ではテープを貼る部分と貼らない部分とで厚みが若干変わるので対処が難しいという話がありましたが、実際施工してみるとそこまで大きな問題ではなかったようです。

実際の採用についてはきちんとご自身で調べて判断していただきたいですが、この商品に限らずこういった制震、免振アイテムが充実して地震に強い家造りがどんどん行われたら良いと思っています。

私の考えで参考になるかわかりませんが、地震保険に入る事を検討するぐらいだったら、そのお金をこの制震テープにかけた方が良いのでは?と思っています。
地震保険では失われた命は取り戻せません。
守るべきは財産なのか家族なのか?
重要な問題だと思っています。
※尚、地震保険は更新費用が必要なのと火災保険の額の半額までしか担保されません

我が家を建てる時には知らなかったこの制震テープ。
出来たら採用したかったですね。

木造住宅用制震ダンパーも販売しているようです。

AkatukiDesign一級建築士事務所主催
ライフスタイルをデザインするをモットーに主に設計監理を行っています
北欧モダン、和風モダンの住まいを中心に家事楽な家、子育てを愉しむ家造りをモットーに設計をしています
建築家の作品を作るのでなくお施主様の夢の実現のため全力で取り組みます!

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